アイスノン今昔

球温暖化についてかまびすしい昨今ですが、昭和40年代初めの夏といえばクーラーのある家、ましてや寝室にある家なんて、一部の金持ちに限られ、庶民は団扇(うちわ)をあおぎ、扇風機を回して暑い夜をしのいでおりました。

 私の父は大変な暑がりで、風呂をあび扇風機と団扇(うちわ)をフル活用しながら汗と格闘しておりましたが、蒸し暑い夜には「アイスノン」(冷感ジェル状枕)!!!を枕にあてがって眠りについていたと記憶しております。
 当時の冷凍庫は、今どきの引き出し式(しかも数段)などとは程遠い冷凍庫事情でありましたから、父のアイスノンが鎮座すると、冷凍庫はアイスノンと製氷皿でいっぱいになり、アイスクリームを買っても冷やす場所に苦労するありさま。子供心に迷惑でもあり、また一方で「アイスノンで寝たい。」と憧れていたような気がいたします。

ーラーが完備され、年を重なるごとに高まるヒートアイランド現象をしのぎながら過ごすこと幾年(いくとせ)、アイスノンは救急用にどこかにしまってある程度、すっかり記憶の片隅にもなくなっておりました。
 ところが、ある夜、我がパートナーの首になにやらギブスのような見慣れない物体が巻かれておりギョッとしておりますと、それは、なんとアイスノンではありませんか。なにやら首筋を冷やすと涼しさが増すそうな・・・。
 知らないところでアイスノンは進化(?)していたのですが、我が家の引き出し式冷凍庫で場所をとるところは昔と同じで迷惑しているのでした。